
「あなたが取りたいキーワードについてリンクを貼って上位表示させますよ。」
このような謳い文句でSEO業者に営業をかけられていて、本当に効果があるのだろうか、ペナルティなどはないのだろうか、と思っている方も多いのではないでしょうか。
実際に以前ほどではありませんが、SEO対策というとこのようにリンクを貼ることでキーワードを上位表示させるという手法を行っている業者が主流であり、効果については疑問視されている傾向にあります。
結果からお伝えしますと、被リンクは今でも十分に効果がありますが、同時に注意点もあります。
それを知らずにSEO業者に依頼してしまうとGoogleからペナルティの対象となってしまいます。
そうならないために、ここではSEOとして行うべき外部対策(被リンク)についてお伝えしますのでご覧ください。
1 被リンクとは
被リンクとは、外部サイト(他のサイト)からリンクを獲得することをいいます。
内部対策に対して外部対策とも呼ばれ、他にもバックリンク、外部リンク、外部SEOなど呼び方は様々です。
被リンク(外部対策)の目的は以下の2点があります。
・クロールの巡回頻度を上げる
・サイトの評価を上げる
例えば、あるサイトであなたの企業サイトやブログが紹介されていて、リンクが貼られていたとすると、検索エンジンのクローラーはそのリンクを辿ってページを巡回するため、あなたのサイトへの巡回頻度が高くなります。
特に、ドメインを取得したばかりで公開して間もないサイトの場合、クローラーが十分に巡回してくれませんので、クローラーを巡回させる目的としても外部リンクは重要な役目を果たします。
2 被リンクの効果について
被リンクについて、SEO業者が効果があると言っているがどうも信じがたい。
そのように感じている方も多いのではと思います。
冒頭でもお伝えしましたが被リンクについては現在も十分に効果があります。
実際にGoogleは検索結果で上位表示させるために重要な要素のTOP3を発表し、1位と2位が「リンク」と「コンテンツ」と明らかにしました(どちらが1位かは明確には発言していません)。
(SeachEngineLand Now we know: Here are Google’s top 3 search ranking factorsより)
このようにリンクはSEO対策として重要であることはGoogleが公言しているにも関わらず、なぜ多くの方が被リンクを悪いものだと思い込んでいるのでしょうか。
それはSEO業者による被リンクによりペナルティの対象となってしまい(Googleのガイドラインに違反する)、結果としてサイトの順位が下がってしまったという事例が数多くあったからだと推測されます。
では、どのような場合に被リンクによってペナルティを受けてしまうのか、詳しくご説明していきます。
2−1 ペナルティを受ける可能性があるリンクについて
ここではペナルティを受ける可能性が高いリンクについて紹介していきます。
いずれも過去に行われたテクニックであり効果のあった手法ですが、現在これらを行うことはあなたのサイトにとってリスクしかありません。絶対に行わないようにしましょう。
有料リンク
有料リンクとは対価と引き換えにリンクを得ることです。Googleはこうした有料リンクを購入することを禁止しており、ペナルティの対象となるリスクが高いので避けましょう。
過度な相互リンク
自動生成される相互リンク集のサービスというものがありますが、これは人為的なリンクの生成と見なされやすいため登録を避けるべきでしょう。
関連性のないどのようなサイトでも無差別にリンクのやりとりが行われるため、相互リンクを目的とし良質なコンテンツがまったくないサイトからのリンクもあるため注意が必要です。
隠しリンク
隠しリンクとは以下のような方法で挿入されたリンクのことをいいます。
・白の背景で白のテキストを使用する
・テキストを画像の背後に置く
・CSS を使用してテキストを画面の外に配置する
・フォント サイズを 0 に設定する
・小さな 1 文字(段落中のハイフンなど)のみをリンクにしてリンクを隠す引用:Search Consoleヘルプ「隠しテキストと隠しリンク」
いずれもサイト上ではリンクが表示されないため、一見すると通常のサイトのように見えます。しかし、様々な箇所にテキスト(リンク)が挿入されており、そこからリンクを送るというものです。
サテライトサイトからのリンク
サテライトサイトと呼ばれるサイトを量産し、そこからリンクを送るという手法もやり方によってはペナルティの対象となりえます。
サテライトサイトとは衛星(サテライト)のように、本サイトとは別の情報サイトを構築し、そこからリンクを送る方法です。
数十、数百という数のサイトを作り、サイトとは関連性のないサイトや中身のない(質の低いサイト)からリンクを送ることで検索順位を上げるという方法が行われていましたが、現在はリンク元のサイトの質も評価されるため、ペナルティの対象となる可能性が高いです。
2−2 効果のあるリンクについて
上記のような不自然なリンクは検索エンジンを騙して上位表示をさせる手法であり、「ブラックハットSEO」とも呼ばれています。
繰り返しになりますが、いずれも過去には有効だったテクニックであり現在はペナルティの対象となるため行わないようにしましょう。
では、ペナルティの対象とならない効果のあるリンクとはどのようなものでしょうか。
答えは簡単です。不自然なリンクはNGですから、自然なリンク(ナチュラルリンク)を獲得すれば良いのです。
では、どのようにすればナチュラルリンクを獲得できるかを紹介します。
大前提は良質なコンテンツの作成
最近は「コンテンツSEO」や「コンテンツイズキング」といった言葉が盛んに唱えられていますが、外部対策を含めSEO対策はとにかく「コンテンツが全て」だと考えていただいと良いでしょう。
2 被リンクの効果についてでもお伝えしましたが、Googleが検索順位を決定する要素として重要なのは「リンク」と「コンテンツ」だと発表しています。
つまりコンテンツの重要性についてはGoogleも公表しており、良質なコンテンツを公開することで自然とリンクが集まってくるのです。
そして実は被リンクがなくても検索結果で上位表示を獲得することはできるのです。
以下は弊社のクライアント様の事例ですが、一切の被リンクを行わずして多くのキーワードを上位表示させ順調にアクセスを伸ばしています。
ではどのようにして上位表示をしているかというと、とにかく良質なコンテンツを発信しているのです。
そう、リンク以外にもコンテンツが重要であるため、リンクがなくても十分に成果を出すことができるのです。
このように、被リンクがなくても良質なコンテンツを発信し続けていれば検索順位を上げることができ、サイトへのアクセスを増やすことができるのです。
コンテンツの作成についてはコンテンツSEOで圧倒的に集客するための方法を参考にしてください。
ただし、ドメインを取得し公開したばかりのサイトの場合、クローラーがなかなか巡回しないためアクセスが伸びにくいというデメリットはあります。実際に先ほどのクライアント様も1年近くかかりました。
初期段階ではどんなに良いコンテンツを公開しても自然なリンクを獲得することは難しく、時間がかかってしまいます。
そのため、以下のようにソーシャルメディアを活用することも検討しましょう。
ソーシャルメディアで拡散する
FacebookやtwitterなどのSNSであなたの作成したコンテンツを配信してみましょう。
ユーザーにとって価値のあるコンテンツであれば思わずシェアやリツイートなどで拡散され、場合によってはブックマークが期待されます。
このように良いコンテンツを発信していき、自然にリンクを獲得することが効果的です。
ちなみに、Facebookのシェアや「いいね!」、twitterのつぶやきなどは「ソーシャルシグナル」と呼ばれています。
これについてGoogleは「ソーシャルシグナルには効果はない」と明言したことで、ソーシャルメディアは効果がないと思う方が増えたように感じます。
ソーシャルシグナルはというタグが設定されるためサイトにリンクが送られないことから、効果がないと言われています(「nofolllow」はリンクを送らないときに設定するものです)。
しかし、先述したとおり配信したコンテンツがユーザーにとって価値のあるものであれば拡散が期待できるため、「間接的に」リンクを獲得できることが期待できるため、自然なリンクを獲得したいのであればSNSで積極的に情報を発信していきましょう。
3 ペナルティを避けるためのリンクの否認について
ここまで読んでいただき、良質なコンテンツによりナチュラルリンクを獲得すれば良いというのはご理解いただけたかと思います。
しかし、すでにSEO業者に依頼をしていて「ペナルティを受けるリンクを貼られているのでは?」と不安に感じた方もいるかもしれません。
ペナルティを受けると検索順位が大幅に下落したり、最悪の場合インデックスから削除されてしまう(検索結果に表示されない)ケースもあります。
ここではサイトにつけられたリンクを確認する方法と、ペナルティを避けるために行うべきリンク否認についてご紹介していきます。
3−1 被リンクの確認方法
Search Consoleを使うことで自分のサイトにつけられている被リンクを確認することができます。
[検索トラフィック]→[サイトへのリンク]→[詳細]とクリックしていけばリンクの一覧が表示されます。
これにより、あなたがSEO業者に依頼をしている場合、そのような被リンクをつけているのかがわかります。
また、SEO業者に依頼していなくても競合サイトがあなたのサイトに悪質なリンクをつけるケースもあるので、被リンクについては定期的に確認するようにしましょう。
Search Consolにメッセージが届き、件名に「貴サイトへのリンクがGoogleの品質に関するガイドラインに違反しています」「品質に関するガイドラインに違反した手法が使用されている可能性があることが判明しました」などと書かれています。しかし、ペナルティを受けてからの対応ではすでに遅く、ペナルティを受けたあなたのサイトが検索順位に表示されないということもあります。
そうならないためにも、定期的な確認と、以下で紹介するリンクの否認を行うようにしましょう。
3−2 不自然なリンクを否認する
不自然なリンクとは、以下のようなものが挙げられます。
・購入したリンク
・ビジネスリスティング
・過度な相互リンク
・低品質なサイトからのリンク
・海外からのリンク(海外向けサイトでない場合)
・無料ブログからの大量のリンク
不自然なリンクについては、Search Consolから、[検索トラフィック]→[手動による対策]を見ると確認できます。
もし不自然なリンクがあると「サイトへの不自然なリンク・リンクへ影響する対策を実施」と表示されます。
リンク否認ツールの利用方法
上記のような不自然なリンクを見つけた場合はリンク否認ツールを使い、リンク削除の申請を行います。
詳細はSearch Consoleヘルプを参考にしてみましょう。
4 まとめ
被リンクについて誤解されてしまうのは、悪質なリンクによるSEO対策が流行したという背景があります。
そしてそのような方法を行っている業者も少なからずいるというのが現実です。
もちろん、これから被リンク対策をする方も自作自演のリンクなどを行うのは厳禁です。
この記事を参考に、自然なリンクを獲得できるようユーザーにとって価値のあるコンテンツを発信し続けてください。